肩こり

肩こりの症状と原因

慢性的な肩こりに悩んでいる方は多いです。特に女性に多いようです。

厚生労働省「平成28年 国民生活基礎調査」では国民の健康状況についても調査しており、日常生活で自覚している症状が統計化されています。
男性は1位「腰痛」・2位「肩こり」、女性は1位「肩こり」・2位「腰痛」となっています。

男性も女性も多くの方がつらい肩こりに悩んでいることが分かります。

肩こりの症状と原因

筋肉の緊張と血流の滞りにより肩こりに

「肩こり」は肩だけではなく、首筋から背中にかけての張りやコリ、痛みなどの症状が出てきます。このとき、首筋から肩、背中にかけての筋肉の緊張や血流の滞りが起こっています。

肩こりがひどくなってくると吐き気や頭痛を伴うことがあります。

肩こりはなぜ起こるのか?

肩こりの4大原因として言われているのは、「長時間同じ姿勢」「眼精疲労」「運動不足」「ストレス」

最近ではスマートフォンの急速な普及により、10-20代の若い世代でも「スマホ首」「ストレートネック」「肩こり」などの症状を訴える患者さまも増えています。

自分でできる肩こりの予防と解消法

パソコンやスマホを長時間見続けない

湯川鍼灸院に来られる肩こりの患者さまのお話をうかがうと、お仕事でパソコンを使う人が多いことに気づきます。また最近は10代から高齢の方に至るまで、スマホでゲームをしたり、動画を見たり、記事を読んだりすることで、スマホ画面に長時間集中してしまい、その結果肩こりがひどくなってしまう方も増えています。

パソコンやスマホを長時間継続して使用することは、上の4大原因のうち「長時間同じ姿勢」「眼精疲労」の2つに当てはまります。

パソコン作業やスマホを見ているときの姿勢は、肩を少し丸めて、首を少し前に出した姿勢になりがちです。
この姿勢を長時間続けることで肩周りの血流は悪化します。また、集中して画面を見ることで目の周りの筋肉を酷使し眼精疲労を引き起こします。

これが肩こりの原因となるのです。

パソコンやスマホが原因の肩こりを予防するには適度に休憩をすることです。

パソコンやスマホを触っていると「気が付いたらこんなに時間が経っていた」という経験をした人が多いのではないでしょうか?
時間を決めて定期的に休憩を入れましょう。そして時々肩まわしをして筋肉の緊張をほぐしたり、遠くを見て目の周りの筋肉を休めたりすることが大事です。

運動を取り入れて肩こりを改善

肩こりの予防・改善には運動を生活に取り入ることが大切です。
肩こりの4大原因である「運動不足」の解消や運動をすることで「ストレス」発散にもつながります。

スポーツジムに行って筋肉痛になるほどたくさん運動をしなくても大丈夫です。日常生活に運動を取り入れるのです。毎日継続して運動することが大事です。

たとえば通勤のとき一駅手前で降りて歩く。
少し大きめに手を振りながら歩くことで肩周りの筋肉を動かすことができます。また歩くことでふくらはぎの筋肉を使いますので、その筋肉が血管を圧迫し血液を流すポンプの役目をしてくれます。これにより全身の血流がよくなり、肩こりにも効果的です。

また一駅歩くことで、日頃見過ごしていた街中の風景に出会うこともあります。歩くことで気分転換もできればストレス解消にもつながります。

ストレッチでゆっくりと伸びをするよりも、肩を回したり屈伸運動をしたりなど、繰り返し動作を行うほうが肩こりには効果があります。

ゆっくりとお風呂に入る

夏にくらべると寒くなる冬の方が肩こりの症状がつらくなる方は多いです。
寒いと身体の血流が悪くなり、また冬は肩をすぼませて猫背の姿勢になるため、肩こりがひどくなってしまうんです。

身体を温めることで血流がよくなり、肩こりの改善にもつながります。

ゆったりとリラックスしてお風呂に浸かりましょう。湯船に浸かって全身を温めることで血流がよくなり、またリラックスすることで4大原因である「ストレス」の解消にもつながります。

当院で行う鍼灸治療で期待できる効果

肩こりの4大原因「長時間同じ姿勢」「眼精疲労」「運動不足」「ストレス」は、日常生活のちょっとしたことを気をつけるだけである程度予防・改善できます。

しかし簡単にできることを毎日続けることは難しいものですよね。だからこそ現代病と言ってもいいくらい、多くの人がなかなか治せないのが「肩こり」なんです。
日常の姿勢やストレスを感じやすい性格などで、しらずしらずのうちに肩がこってきます。

そんな慢性的なつらい肩こりの解消を手助けできるのが鍼灸治療です。

東洋医学の観点からみると、肩こりの原因は「ストレス」「眼精疲労」「不良姿勢による血行不良」などが考えられます。
「ストレス」「眼精疲労」「不良姿勢による血行不良」などは、五臓のうちの肝(≒肝臓)の異常で起こることが多いと考えます。

そこで肩こりに対する鍼灸治療では、肝の調子を整え、五臓のバランスをとっていくことが治療の方針になります。今こっている、張っていると患者さまが感じている部分の治療と、体調を整え自己治癒力を高める全身治療を並行して行います。

年齢やその人の生活習慣などによって治療方針・治療方法は異なりますが、肩こりの治療には一定期間かかります。
湯川鍼灸院では効果的な治療を継続して受けていただくため、30分2,000円のコースを設けています。
→ 詳しくは「鍼灸治療の流れと治療費」へ

身近だけれども厄介な肩こり。肩こりの症状を抑えながらうまく付き合っていくために、東洋医学である鍼灸は効果的であると考えています。